ふたつの涙-女性化調教を受けて

やっぱり家族に対するカミングアウトというのはいちばん重くのしかかっている。

4月の始めまでは、カミングアウトって、たとえば、いつか来る大地震みたいな感じで、避けられないかもしれないけど、実感として感じられなかった。

ところがこの2週間くらいで、どんどんとそれに向けて背中を押されている。

カミングアウトの中でもいちばんの悩みの種は家族に対するもの。

今度の連休実家に帰らなかったのはそれがある。

でもいくら何でもお盆休みには確実に帰らなければいけない。

お正月のときはホルモンを始めて1か月もたってなかったから、自分の体の中に感じるもの以外、外面から分かる変化はほとんどなかった。

今の調子で行くと8月に胸の変化を隠すのは相当に困難。
顔つきも変ってきてる。

それにいったんフルで女性服になって常時化粧するようになったら、帰省のときだけ、家族の知る男の姿に戻れるかどうか。

昨日もU子様のアドヴァイスで髪型のセットのしかたとか、眉の手入れとか指導されたけど、これで普通の男の生活してますっての田舎では無理。

高い授業料払って大学を出してくれて、ばりばり仕事して、小さいけど肩書もつくようになるのを喜んでくれて、去年はお嫁さんが見れると思って喜んでいたのに、結婚がだめになって心配させて、それだけじゃなくて、彼らにしてみればまったく理解できない人生を今は歩んでるというのを知らせなければいけないのは、すごく残酷なこと。

会社辞めた件は、変にばれて心配されるといけないから、転職したことだけは伝えたけど、キャリアアップと信じているから、まさか、今は女性派遣社員だなんて、気が狂ったと思われますよね(笑)。

ましてや男の人と夫婦みたいに暮らしてるなんて。

完全女性化した人の話とか読んでいて、ホルモンの後は、ご主人様たちの言うように、次は豊胸かな?とか、遠い未来でまだピンとこないけど、私もやっぱりタイに行くことになるのかなあ、と思うとき、胸がドキンとする。

それには恐れに満ちた期待もあるんだけど、その後におおいかぶさってくるのが、やっぱり両親のこと。

両親だけでなく、近くに住む姉のこともある。

近くと言っても電車で1時間半くらいかかるから、2、3か月にいっぺんくらいしか会わないんだけど。
3月に会ったときに、少し太った? と言われて、特に顔が血色よくてふっくらしたと言われたから、変化に気づいているのは確か。そのときは逆に、健康になったって安心されたんだけど。

次会うときは、女性だからもっと何か気づくと思う。

いつか来るものだから、悩んでもしょうがないですね。

U子様の言うとおり、まず姉からというのは、とりあえず一つのとっかかりかもしれない。